『ふふふ……あはははははははは!! そう よ!私は私あなたじゃないわ!』 百目鬼がそう叫ぶと、闇が集まり上から鎖 に繋がれたかごが降って来る。 そして、中から百はあるかと思われる顔が 無数に出現したんだ。 『我は影、真なる我……ふふふ、力が……力 がみなぎってくる』 「あ……ああ……何? 何なの……!」 「音羽さん! 落ち着いてみるのです!」 「分かりました!」 音羽は構え、更に前にでる。 『あんた達、邪魔よ!美少年!』 百目鬼がそう叫ぶと、冠を被り赤い服を着 て剣を持つ悪魔『白馬に乗った美少年』が 出現したよ。 「いきなり召喚か……」 コイはこれからの激戦を予測し険しい顔に なっていた。 「音羽さん!百目鬼は悪魔を召喚しました……」 「大丈夫、これなら勝ってます」 「…いきますよ!」 「『炎の玉よ!』」」 音羽は杖を持った右手を上空に掲げて、 目をつぶりながら炎の形を想像した。 「炎の玉よ!上空から降り注げ!!!」 |